カロリー不足は筋肉量を減らす

摂取カロリーが少なすぎると、体にいろいろな支障が生じてきます。
一口にカロリーといっても、糖質・脂質・タンパク質の3つがあります。

カロリーが多いケーキ

人が健康的に生きていく上では、栄養バランスの取れた食事が不可欠です。

この3つのなかでは、糖質のみが脳の唯一のエネルギー源ということは、すでにご存じかもしれませんね。脂肪もたんぱく質もエネルギー源にはなりますが、脳では利用できません。

ダイエット中に不足しがちなカロリーは、糖質です。
ダイエットをしようとする人は、糖質を摂りすぎると脂肪になることを知っているので、できるだけ控えようとします。ただ、早く痩せたいという思いから、どうしても減らしすぎる傾向があります。そうなると脳の栄養が足りなくなってしまうことに・・・。低炭水化物ダイエットなんかは、その最たるものですね。また、そのつもりではなくても、全体の食事量を極端に減らすと、比例して炭水化物(糖質)の摂取量もかなり少なくなってしまいます。

糖質が不足しすぎると、脳に必要な栄養が届かなくなります。そうなると体は飢餓状態と同じことになります。
脳に必要なぶどう糖は、1日に最低でも120グラムといわれています。(そのほか赤血球もブドウ糖を利用しますから、1日に180グラムは必要です。それほど重要な栄養素なわけです)

ただし、いくら大事な栄養素だからといって摂りすぎたのでは、意味がありません。それでは太るだけです。
いったん脂肪に置き換わったものは、ぶどう糖に戻すことはできません。ですから、脳や赤血球に必要な最低限の糖質(180g)だけを、慎重に補給していくことが理想になります。

筋肉を分解して、ブドウ糖を作る

脳は片時も活動を停止するわけにはいきません。そのためには、つねに脳にブドウ糖が供給される必要があります。しかし、炭水化物抜きダイエットとか朝食抜きダイエット、低カロリー置き換えダイエットなどをすると、決定的に糖質が不足してしまいます。

たとえ、ほかのタンパク質や脂質でカロリーを十分に摂っていても、ブドウ糖が不足すれば、脳にとっては飢餓状態と同じことです。しかし、いくら脳が飢餓状態になったからといって、大脳の活動を停止させるわけにはいきません。そうした非常事態のときのために、人間の体には、体の一部を切り崩してでも、ブドウ糖を作り出す機能が備わっています。切り崩されるものは、筋肉です。

筋肉質の女性

極端な食事制限によって、摂取カロリー(糖質)が激減すると、筋肉を分解してブドウ糖を捻出し、脳の栄養を作り出すのです。

つまり、食べないダイエットをしている女性は、
つねに筋肉が分解されているということ。

筋肉が減ると基礎代謝量も減少するため、太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。

「 摂取カロリー < 消費カロリー = 痩せる 」という公式でいえば、消費カロリーがどんどん減っていくわけです。その結果、あまり食べていないのに肥満になっていくことに。しかも前回(体を飢餓状態に置かない)で解説したように、飢餓状態になるとホメオスタシスが発動して、脂肪が蓄積しやすくなります。
このことも加わって、さらに脂肪が付きやすくなってしまうのです。

女性の場合、男性ホルモンのテストステロンは、男性の20分の1ほどの量しか分泌されません。
このホルモンには、筋肉を増やす作用があります。つまり女性が、いったん落ちてしまった筋肉を再びつけようとすると、男性の20倍もの努力が必要になるということです。かなり大変なことですよね?それなら初めから、過度な食事制限で筋肉を落とさないことが賢明です。筋肉という「大切な資源」を枯渇させないようにしましょう。

運動をやりすぎて、筋肉が減ることもある

このようなカロリー不足状態は、食事制限だけではなく、「運動のやりすぎ」でも起こります。
十分なカロリーを摂取せずに運動ばかりをしていると、体内の糖質はどんどん減っていきます。
運動中には、カロリー(糖質)を多く消費するからです。

激しい運動をしている女性

激しい運動をする人や運動選手は、ふつうの人よりも基礎代謝量が高いわけですから、飢餓状態にならないためには、より多くの糖質が必要になります。

もっとも危険なパターンは、極端な食事制限で体が飢餓状態にある人。こういった状態にある人が、ウォーキングやジョギング、筋トレで体をさらに追い込んでいくと、ますます体内の糖質が不足します。

そうなると脳の栄養源である糖質を確保するために、貴重な資源である筋肉が、どんどん失われていくことに。その結果、基礎代謝が極端に下がって、脂肪が増えていくのです。

こういった過激なダイエットをする傾向がある人は、あえて痩せにくい体質を、自らせっせと作っているようなものですよね?これでは、やがてリバウンドしていくことは必至です。


以上のように、たとえ満腹状態になっても体内に糖質が不足していれば、飢餓状態をまねくことになり、いずれは停滞してしまいます。でも、ダイエットの障壁はこれだけではありません。
たとえブドウ糖を十分に摂取して、飢餓状態ではなくても、筋肉が減っていってしまうことがあるのです。
ということで次回は、「ストレスがダイエットの邪魔になる」というお話です。

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