ダイエットの食事と運動はセットに

辛い食事制限

ダイエットというと、ひたすら食事制限だけに励むことが多くなります。
でも、この方法では、カロリー(糖質)が不足しがちです。そうなると、脳にとって唯一のエネルギー源であるブドウ糖を確保するために、貴重な筋肉が分解されることに。 ( 参考 : カロリー不足と筋肉

また、筋肉の材料となるタンパク質をいくら摂取していても、運動をしなければ筋肉がつくはずはありません。筋肉はやせ衰えていくだけです。

筋肉は基礎代謝の大半を占めるため、これが減少したり退化したりすることは、脂肪が付きやすい体質になることを意味します。

このことから考えると、食べないダイエットは基礎代謝を低下させるだけです。極端な食事制限を続けていると、あなたの筋肉はどんどん痩せ細ります。そして、ますます太りやすく痩せにくい体質になっていくのです。

なかには、脂肪が含まれるからという理由で、肉類を制限している人もいるかもしれません。油抜きダイエットですね。しかし脂肪も、生きていくうえでは大切な栄養素です。必須脂肪酸は体内では作られないので、もし不足すると健康を害することに。そのうえ肉類には、食欲の抑制に不可欠なトリプトファンや、脂肪酸の運搬に欠かせないL-カルニチンも含まれていたりします。

ブドウ糖だけではなく、タンパク質でも脂質でも、必要な栄養素のどれかが不足すると、体は「擬似的な飢餓状態」と認識してしまいます。そうなると危機的状況と脳は判断し、脂肪が燃焼されにくくなります。節約モードにはいってしまうのです。これはビタミンやミネラルの不足でも同様。たとえばカルシウムひとつが不足するだけで、ホメオスタシスが働いて、脂肪をため込みやすい体質になります。

食事と運動をバランスよく

ダイエットで痩せるためには、食事と運動の二つをバランスよく組み合わせていくことが大切です。
運動をすれば、少なくとも筋肉の衰退は阻止できますよね?また、運動してこそ、食事で摂取したタンパク質が筋肉の材料になります。そしてそれは、基礎代謝のアップへとつながっていきます。

よく言われるようにダイエットでは、食事の改善とエクササイズは車の両輪の関係にあります。
車は片方でもパンクしていると、きちんと前へは進みません。それどころか、あらぬ方向(リバウンドや拒食症など)に行く危険があります。高速で走行中(過激なダイエット)であるほど、よりいっそう危険が増すことに。
しかし両輪の関係にあるといっても、厳密にいうと、食事と運動は同列の関係ではなく優先順位があります。

  • まずは食事をしっかり摂る
  • その上で、運動をしてダイエットを加速させる

ダイエットで成功するには、食事 ⇒ 運動という順序が大切です。
いままで食抜き○○とか、低炭水化物○○などをしてきた人は、今日から1日3食をしっかり摂りましょう。1回の食事量も、少食にしすぎたりせず、腹八分目を心がけます。とはいっても寒天やコンニャクなどでごまかすのではなく、十分な摂取カロリーを心がけましょう。栄養バランスも大切です。

体を飢餓状態におかない」で解説しているように、食抜き○○などをすると、体内環境が飢餓状態になります。そうなると、体内の状態を一定に保とうとする働き(ホメオスタシス)が発動。いったんこのモードに入ってしまうと、脂肪が燃焼しづらくなったり、脂肪をため込みやすくなります。この状態で、いくら有酸素運動をしても、脂肪が減らないどころか、逆にたまってしまう現象に見舞われます。これを避けるために、まずは1日3食を腹八分目までしっかり食べることが、ダイエットの基本であり、スタートラインに立つことになるのです。

過酷な食事制限と、運動の組み合わせは危険

過酷な運動

過酷な食事制限をしながら、さらに激しい運動によって体を追い込んでいく人も、なかにはいるかもしれません。
これはダイエットで一番危険なパターンです。

食べない段階で、すでに体は飢餓状態。
この状態から、さらに運動によって体を追い込めば、よりいっそう深刻な飢餓状態になるだけです。こうなると確実にホメオスタシスが発動するので、いくらウォーキングを1時間頑張ろうが、ほとんど脂肪は減っていかなくなります。

また食事制限と運動のストレスから、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されます。コルチゾールは筋肉を脂肪に変えるので、いくら有酸素運動を行なっても、脂肪が減るどころか増えていくこともあり得ます。

運動の大前提として、しっかり食べることが大切ということです。前項の「食事 ⇒ 運動」という順序ですね。
それでこそ運動時にパワーも出ますし、筋肉も作られていきます。激しい筋トレ後は、かなりのカロリーを消費しているので、それに見合った栄養をしっかりと補給することが、とても大切になります。

食事は、4つのサイクルを回転させる

ダイエットで痩せる秘訣は、まずは十分に食べた上で運動することである、と説明しました(もちろん、食べ過ぎては意味がありませんが・・・。「十分に」とは「腹八分目」という意味です)。
十分に食べることが大切なのは、体を飢餓状態に置かないという理由ばかりではありません。まずは食べることで、「消化・吸収・代謝・排泄」という流れをつくるためでもあります。

ものを食べると、まずは胃や小腸で消化・吸収されます。それが細胞で代謝されて、エネルギー源になったり、体を作る材料になります。最後に、要らなくなった老廃物が、尿や便として排泄されます。

  • 消化 ⇒ 吸収 ⇒ 代謝 ⇒ 排泄

このように、十分に食べることで初めて、「消化・吸収・代謝・排泄」の回転が始まります。
食抜きダイエットなどをしている人は、この4つのサイクルが回っていない状態。つまり十分に食べないので、消化・吸収があまり行われません。そうなると当然、エネルギー代謝や新陳代謝が滞ります。その結果、脂肪や糖質の燃焼効率が悪くなったり、肌が再生されにくくなって肌荒れを起こすことに。筋肉も作られません。

出だしから回転が鈍っているのですから、排泄に関しても鈍ってくるのは当然といえるでしょう。
普通はお腹に食べ物が入ってくると、それを合図にして大腸が活発に動き出し、やがて便意をもよおします。ですから朝抜きダイエットをする人は、便が押し出されないために、便秘がちになるわけですね。排泄に関しては、便や尿だけではありません。

4つのサイクルが滞ってくると、リンパの流れも滞り、汗の出も悪くなります。
そうなると、水分や老廃物が体のあちこちに置き去りにされ、むくみ(水毒)が発生します。この水分が冷房などで冷やされると、深刻な冷え性となり、体温の低下から基礎代謝量が減少してしまいます。もちろん脂肪の燃焼効率もダウンすることに。この対策として、外部からのリンパマッサージも、もちろん有効です。しかし、そのまえに、まずは食事をしっかり摂り、体内の「4つのサイクル」を円滑に回転させることが先決になるのです。

ダイエットでの運動の役割とは?

ダイエットにおける運動とは、こういった4つのサイクルのスピードを上げていく役割になります。
そのためには前述したように、まずはしっかりと食べて、「4つのサイクルを始動させる」ことが大前提です。

爽快な運動

運動によって消化や吸収がさらに促進されれば、体中に栄養が行き届きやすくなります。

心肺機能が高まって血行が促進されれば、エネルギー代謝も活発になります。酸素や栄養が細胞にどんどん供給されて、脂肪の燃焼効率がアップするからです。

運動によって筋肉がつき、全身の血行がよくなれば、リンパの流れもよくなります。当然、排泄機能もよくなり、便秘も改善されるでしょう。

このような体内環境になれば、あなたの脂肪も燃えやすくなるとは思いませんか?

過激な食事制限をしている女性は、「消化・吸収・代謝・排泄」という流れが鈍っています。
この状態でどんなに運動を頑張っても、効率が悪くなってしまいます。ですからダイエットの基本は、まずは1日3食、「腹八分目」をめやすに、十分な量とカロリーの食事を摂ることが大前提となるのです。


以上のようにダイエットでは、食事と運動は車の両輪の関係にあります。
でも、いくら食事と運動をセットにしても、睡眠不足では、あたかも「ハンドルが効かない状態」でドライブするようなもの。それでは成功することが難しくなります。ということで次は、ダイエットと睡眠の関係についてのお話です。

このページの先頭へ