共役リノール酸 (CLA)とは?

共役リノール酸は、「リノール酸」という名前からもわかるように、不飽和脂肪酸の仲間。
ただし、通常のリノール酸とは分子構造が異なる。牛やヤギなどの反芻動物の胃の中で産生されるので、乳製品や肉類に微量に含まれている。牛乳にも含まれるが、わずかなのでサプリメントから摂るほうが効率的。

ただし摂りすぎると、ビタミンAの肝臓への貯蔵を増加させることがあり、注意を要する。
自然界の食材に微量しか含まれていないということは、「微量に摂るかぎりは安全」と捉えることもできる。とくに妊娠中や授乳中の女性は、サプリメントではなく、食材から自然に摂取するように心掛けたほうがよい。どんなに素晴らしい効用を持つ成分であっても、強制的に抽出したサプリメントを摂り過ぎれば、副作用の危険がともなう。

共役リノール酸には、以下のようなメリットがある。

  • 新たな脂肪をたまりづらくする (肥満予防)
  • すでに蓄積されている脂肪の分解を促進する
  • 褐色脂肪細胞を活性させて、分解された脂肪の燃焼を促進する
  • 筋肉量を増やして、基礎代謝を向上させる

以下、それぞれを詳しく解説していく。

共役リノール酸は、ダイエットに理想の成分

まず共役リノール酸には、食事から摂り込まれた中性脂肪を、脂肪細胞に蓄積させない働きがある。
通常、小腸壁から吸収されて、血液中に流れてきた中性脂肪は、血液中にあるリポタンパク・リパーゼという脂肪分解酵素の働きによって、脂肪酸とグリセリンに分解される。いったん分解されてから、脂肪細胞に取り込まれ、ふたたび中性脂肪に合成されて蓄積されるのが一連の流れ。 ( 参考: リパーゼとは?

ところが共役リノール酸を摂取すると、リポタンパク・リパーゼが作られなくなり、働きが鈍ってくる。
その結果、上記のプロセスを踏めなくなり、脂肪細胞にたまりづらくなる。

そのほか共役リノール酸には、体脂肪の分解を促進する働きもある。
すなわち、脂肪細胞の中にあるホルモン感受性リパーゼに働きかけて、活性化させる。この酵素は前述のリポタンパク・リパーゼとは違って、すでに蓄積されている中性脂肪を分解するときに活躍する。そのため、これが活性化されれば、中性脂肪が脂肪酸とグリセロールに分解されやすくなる。

このように共役リノール酸は、自身が「脂肪」でありながら、他の脂肪の分解を促進するという変わった性質を持っている。血液中に放出された脂肪酸は、アルブミンと結合して遊離脂肪酸となり、エネルギーとして燃焼可能な状態になる。

共役リノール酸には、褐色脂肪細胞を活性化する働きもある。
褐色脂肪細胞は、ため込む働きをする白色脂肪細胞とは違って、脂肪を燃焼する工場であるミトコンドリアを多く持っていることが特徴。今まで脂肪細胞という言葉が多く出てきたが、それらは白色脂肪細胞ということ。褐色脂肪細胞が活発になると、運動しなくても脂肪が燃焼するようになる。白色脂肪細胞で分解された脂肪酸が、褐色脂肪細胞まで次々と送られてきて、ミトコンドリア内で燃焼され、熱エネルギーとして発散される。

さらに共役リノール酸には、筋肉を増強させる働きもある。
筋肉の異化(カタボリック)、つまりブドウ糖に分解されることを防ぎ、むしろ筋肉量を増やして基礎代謝をアップさせる。以上のように共役リノール酸を摂取すれば、脂肪を蓄積しにくくして、その上すでにある脂肪も分解、燃焼させる。しかも筋肉まで増えていくので、ダイエットで痩せるさいには心強い味方となる。ただし前述したように、多量に摂取することには危険がともなうため、食材から自然に摂取することのほうが賢明。

共役リノール酸は、不飽和脂肪酸の仲間なので、血中の余分なコレステロールや中性脂肪を減らす働きもあり、動脈硬化やガンの予防に役立つ。

■ 成分を含む食材 : 乳製品、肉類(牛肉など)、ヒマワリの種子

ワンポイントアドバイス
牛乳には動物性脂肪(飽和脂肪酸)が多いため、カロリーを気にする人が多いと思います。
でも実は牛乳のなかには、脂肪を分解する働きのある共役リノール酸も、わずかながら含まれていたわけですね。牛乳には、同じく脂肪を減らす作用のある「中鎖脂肪酸」も含まれています。

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