ダイエットに有効な栄養素を摂る

ダイエットに必要な牛乳やバナナ

ここではダイエットで痩せる場合に、絶対に欠かすことができない成分を、必須栄養素のなかからピックアップしてご紹介します。必須栄養素とは、体内では作られないため、食事から摂取する必要があるもの。

もちろん大前提として、すべての7大栄養素をバランスよく摂取することが大切なのは言うまでもありません。全体の栄養バランスを取ることができて初めて、このページで紹介する栄養素の力も発揮されます。

ダイエットにとくに役立つと考えられる必須栄養素は、以下のものです。

トリプトファン、ヒスチジン、亜鉛、マグネシウム、鉄、クロム、ビタミンB群

上記のほかにも、必須アミノ酸のリジンとメチオニンは、合成されてL-カルニチンになります。
カルニチンダイエットという方法が有名ですね。L-カルニチンには、血液中にある脂肪酸を、筋肉細胞まで送り届ける働きがあります。もしリジンとメチオニンが不足すると、L-カルニチンが減少するため、いくら有酸素運動をしても、あまり脂肪が燃えなくなってしまいます。脂肪が燃焼する場所は、筋肉の中だからです。

食欲の抑制に関係のある栄養素

食欲を抑制してくれる栄養素は、以下の三つです。

  • トリプトファン (必須アミノ酸)
  • ヒスチジン (必須アミノ酸)
  • 亜鉛 (ミネラル)

トリプトファンは必須アミノ酸ですから、食事から摂取しないと不足してしまいます。
極端な食事制限によってカロリー不足になると、トリプトファンが足りなくなります。そうなると、食欲を抑制できなくなる危険があります。これはヒスチジンや亜鉛にも言えることです。

なぜトリプトファンが食欲抑制に関係があるのかというと、脳のなかでセロトニンという神経伝達物質に変化するからです。じつは、このセロトニンが食欲の抑制に関わっています。しかしセロトニン自体は、食事やサプリメントから摂取できないため、どうしてもトリプトファンという形で摂り入れる必要があるわけです。
(もしセロトニンを口から摂取しても、小腸でアミノ酸に分解されてしまうため)

トリプトファンは肉類や大豆、乳製品、バナナに多く含まれています。
脂肪を嫌うあまり、お肉を食べないと、トリプトファンが不足します。すると食欲を抑制できなくなることに。
セロトニンは満腹中枢に作用して食欲の抑制に働く以外に、気持ちを落ち着かせる働きもあります。うつ病の患者さんは、このセロトニンが不足しているといわれています。生理中の精神的な安定にも役立ちます。

ダイエットに役立つ食材

ヒスチジンはヒスタミンの元になる物質です。
これはトリプトファンとセロトニンの関係に、よく似ています。ヒスチジンが体内で、食欲を抑制する働きのあるヒスタミンに変化するからです。

ヒスチジンの摂取量が不足すると、脳内でヒスタミンが作られにくくなってしまいます。そうなると不要な食欲が出てきて、つい食べ過ぎてしまうことに。
ヒスチジンは、さんま、いわし、まぐろなどの青魚に多く含まれています。

ただし、アレルギー体質の人は青魚を食べれないので、無理する必要はありません。
この場合は、同じく食欲抑制効果のあるトリプトファンや亜鉛を摂取すればよいのです。

そのほかミネラルの亜鉛が不足すると、レプチンというホルモンが作られにくくなります。
レプチンも、食欲の抑制に関わっている物質。食事をすると血糖値が上昇して、脂肪細胞から分泌されます。それが脳に届いて、満腹中枢を刺激するのです。この場合も、亜鉛の摂取量が不足するとレプチンが足りなくなり、食欲を抑えられなくなる危険があります。牡蠣、レバー、肉類、ゴマ、ココアに多く含まれています。

* ちなみに亜鉛には、アミノ酸をたんぱく質に合成する働きもあります。
食事から摂り入れたたんぱく質は、小腸で、いったんアミノ酸にまで分解されてから、体内でたんぱく質に再合成されます。このときに亜鉛が関わってきます。
ですから、筋肉をつけようと思ったら、たんぱく質とともに亜鉛も必要不可欠になります。

マグネシウムと鉄分も大切

ダイエットに役立つ栄養素・ゴマ

ミネラルのなかでは、亜鉛が食欲抑制に関わっていると説明しました。そのほかマグネシウムには、高めの血糖値や血圧、中性脂肪値を下げてくれる働きがあります。

血液中に多めにある糖分や脂肪分を減らす作用があるので、ダイエットに有効な成分だということは分かると思います。マグネシウムは、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類、バナナ、ゴマなどに多く含まれています。

そのほか鉄分は、血液中のヘモグロビンの構成材料になります。
ヘモグロビンというのは、全身の細胞に酸素を運ぶ役割がある「赤いタンパク質」。血液が赤く見えるのは、このヘモグロビンがあるから。もし鉄分が不足すると、ヘモグロビンがあまり作られなくなるので、全身に効率よく酸素が行き届かなくなることに・・・。

そうなると細胞内で脂肪があまり燃えなくなります。脂肪は酸素と反応して燃焼するからですね。
つまり有酸素運動に励んでも、脂肪の燃焼効率がダウンするということ。ヘモグロビンは鉄だけでできているわけではなく、たんぱく質も材料の一部なので、ヘモグロビンを作るにはたんぱく質の摂取も欠かせません。

鉄分が不足すると、鉄欠乏性貧血の原因にもなります。
とくに女性の場合は、生理によって出血するため、鉄分不足になりがちです。さらに妊婦になると、胎児や母乳に鉄分を取られます。これに加えてダイエットで食事制限をすると、深刻な鉄分不足に。鉄分が足りないと、血行不良から冷え性の原因にもなります。すると基礎代謝が低下して、ダイエットに不利に働きます。

鉄分はいろいろな食品に含まれていますが、レバーやひじき、ほうれん草、ゴマ、アーモンドなどから手軽に摂取できます。ちなみにビタミンCとたんぱく質が、鉄分の吸収をよくします。

食事のとき、緑茶を飲む習慣がある人は要注意です。
緑茶の成分タンニンが、植物性の鉄分(非ヘム鉄)の吸収を阻害してしまうからです。ただしレバーなど、動物性の鉄分は大丈夫です。食事中にどうしても飲みたい人は、食後しばらくしてから、ゴマやサプリメントで鉄分を補っておきましょう。

* ミネラルのには、鉄分をヘモグロビンに結びつける働きがあります。
鉄と銅は、つねにセットで摂りましょう。ゴマには、両方が含まれているのでオススメです。

クロムとビタミンB群も見逃せない

そのほかミネラルのクロムは、ブドウ糖を筋肉に取り込ませやすくしてくれます。
食後に血液中に糖分が増えすぎると、脂肪になりやすくなりますが、クロムを摂取すると速やかに糖分をエネルギーにしてくれるので、脂肪にたまりづらくなります。

ビタミンでいえば、ビタミンB1にも似たような働きがあります。
これが不足すると、ブドウ糖をエネルギーにできなくなります。ブドウ糖は脳の唯一の栄養源ですから、不足すると疲れやすくなったり、精神的に不安定になったりすることに・・・。ビタミンB1が足りなくなると、ブドウ糖を利用できなくなるため、いくら甘いものを摂っても飢餓状態になる危険があります。

ダイエットで飢餓状態にならないためには糖質の摂取も大切ですが、同時にビタミンB1の摂取も欠かせないわけですね。飢餓状態になってしまうと、筋肉が分解されて消費カロリーが低下したり、脂肪をため込みやすくなってしまうので注意が必要です。

ビタミンB2は脂肪酸のエネルギー代謝に関わっているので、ダイエットで痩せるためには特に大切です。
もしもビタミンB2が不足すると、運動で脂肪酸を分解しても、それを燃焼できなくなります。有酸素運動をする意味がなくなるわけですね。そうなると、疲れるだけの”運動損”ともなりかねません。ちなみにビタミンB2は、糖質の代謝にも関わっています。

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に必要です。
たとえばトリプトファンから、食欲抑制効果のあるセロトニンを作る際に必要になります。ちなみにセロトニンが作られるためには、B6とともにマグネシウムも必要です。この三つを含んでいる食材は、バナナやゴマになります。

ここではビタミンB1,B2,B6の役割を解説しましたが、実際にはビタミンB群すべてを摂取することが大切です。ビタミンB群は、お互いに助け合って働いているからです。もっといえば、すべてのビタミンは、お互いに助け合っています。ビタミンとミネラルも、相互に助け合って働きます。不足が心配な人は、マルチビタミンやマルチミネラルのサプリメントを利用しましょう。


以上、ダイエットで痩せるうえでは、絶対に欠かすことのできない栄養素をご紹介してきました。
もちろん、これだけを摂っていれば痩せれるわけではありません。7大栄養素を、すべてバランスよく摂取したときに、はじめてその効果は発揮されます。

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