1日3食をしっかり摂る

しっかりとした食事

ダイエットというと、食抜き○○と称して、朝食や昼食、夕食のいずれか1食を抜く人がいます。
もっと極端になると2食を抜いて、「1日1食」という過激な断食をする人もいます。

このような「食べないダイエット」をすると、飢餓状態の危険を解説したページで説明しているように、体が飢餓状態になってしまいます。
一度こうした状態になってしまうと、以下のような現象が起こります。

  • 食べたものが脂肪になりやすくなる
  • すでにたくわえられている脂肪が、分解・燃焼されにくくなる
  • 異常な食欲が出てくる

このようになるのは、人間に備わったホメオスタシス(恒常性)というメカニズムが発動するからです。
たとえば体温が下がると、ブルブル震えることで体に運動をさせ、体温を上げるように働きます。また暑くなると、汗をかくことで体温を常に一定の範囲内に保とうと働きます。

人間の脂肪にも同様のことが言えるわけです。
急激に脂肪が減少したり、体に食べ物が入ってこなくなると、すでに体にある脂肪を大事に節約しだします。また食べたものからは、最大限にカロリーを吸収して、そのほとんどを脂肪細胞に蓄えておこうとします。

食事の間隔を空けすぎない

食抜きダイエットなどで食事の間隔が空きすぎると、飢餓状態にあると脳が判断してしまう危険があります。
そうなると、いくら有酸素運動をしようが、ぜんぜん脂肪が減っていかないという状態に陥ります。

このような飢餓状態に陥らないためには、1日3食の食事をしっかり摂ることが大切です。
そうすれば、脳は飢餓状態と判断しないので、冒頭に掲げた3つの危険を回避することができます。

相撲取りは、朝食を摂らずに激しい稽古を行い、昼食ではじめて食事を摂ります。
そうすると運動と飢餓状態によって、カロリーの吸収率がアップするので、どんどん太っていくというわけです。相撲取りは1日2食ですから、食事の間隔を空けすぎるダイエットの食事法は、肥満になりたい人が行うやり方なのです。

かりに1日2食のダイエット法で、初めはうまく行ったとしても、やがて冒頭に示したような体内環境になります。そうなると、ダイエットの失敗・挫折は時間の問題。脂肪が落ちるのは最初だけで、やがて停滞期に入ります。ホメオスタシスが発動する結果、できるだけ脂肪を節約したり、分解しづらくなるからですね。また、食べないダイエットによって筋肉が減少し、基礎代謝が落ちるからでもあります。

それだけではありません。脳は、私たちに異常な食欲を湧かせることによって、「なんとか食事をさせよう」と働きかけます。食事制限をするほどに、食べたくて仕方なくなるわけです。脂肪が燃えづらい上に、異常な食欲まで出てくるということ。

食べないダイエットをしても、調子がいいのは最初だけで、徐々に結果が出なくなるので、辛い食事制限を続ける気が失せてきます。このとき堤防が決壊するように食欲のままにドカ食いすると、リバウンドということに。脂肪をため込みやすい体内環境になっているところに、ドカ食いをすれば、以前より太ってしまっても当然といえるのです。

肝臓のグリコーゲンタンクを意識しよう

肝臓の位置

人間は食べた栄養を、その場ですべて消費してしまうわけではありません。とりあえず必要な分だけを使ったら、余りの栄養は倉庫に保管しておくようになっています。

具体的にいうと余った分は、肝臓と筋肉という2つの倉庫に、グリコーゲンという形で蓄えます。グリコーゲンは糖分のかたまりです。
蓄えられた肝臓内のグリコーゲンタンクからは、食事をしていないときに、分解されたブドウ糖が血液中に少しずつ放出されます。食後数時間は、何も食べなくても空腹感を覚えないのはこのため。

このように肝臓のグリコーゲンタンクは、空腹時の血糖値を維持するために使われます。肝臓には300~400kcalのエネルギーを蓄えておくことができます。これは、約13時間分の貯蓄量になります。

いっぽう筋肉内のグリコーゲンタンクは、血糖値の維持には使われず、もっぱら筋肉を動かすためのエネルギー源として待機しています。だいたい1000kcalを蓄えることが可能です。肝臓に比べて、かなり多くのグリコーゲンを貯蔵できるわけですね。(こちらは肝臓とは違って、激しい運動をしないかぎり、それほど減っていきません)

さて、十分な食事をすることによって、当面必要な分以外は、肝臓内のグリコーゲンタンクに蓄えられ、満タンになります。しかしその後、だんだんと血液中にブドウ糖として流れ出し、徐々に減っていきます。そうして食後4時間もすると、肝臓のグリコーゲンタンクが少なくなるために、空腹感が出てきます。つまり「グリコーゲンタンクに補充してほしい!」と脳が訴えてくるわけですね。

前述したように肝臓のグリコーゲンは、満タンなら約13時間もちますが、すべてなくなってしまうと体が危機的な状況になってしまいます。それを防ぐため通常は、完全にグリコーゲンが空になってから空腹感が出るのではなく、かなり余裕をもって(4時間程度で)、お腹が空いてくるようになっているのです。

このような仕組みから考えると、1日2食の生活では、肝臓のグリコーゲンタンクが空になってしまうことになります。すると足りないカロリーの分は、「カロリー不足は筋肉を減らす」で解説しているように、大事な筋肉を分解して、まかなおうとします。その結果、どんどん基礎代謝量が下がっていって、太りやすい体質になってしまうことに。

グリコーゲンタンクは1日3食を求めている

どうやら人間のグリコーゲンタンクの貯蔵量から考えると、1日3食というのが理想的な食事間隔といえそうです。夜の8時(寝る3時間前)に食事を摂り、午後11時に就寝し、朝食を7時に摂るとすると、すでに11時間は空腹の状態にあります。

朝食のメニュー

前述したように、肝臓のグリコーゲンタンクは13時間ほど持ちますが、
じつは底をつく前に、少し早めに筋肉の分解(糖新生)に入ります。
ですから普通に早寝早起きをして、食事の間隔が11時間くらいだと、
筋肉の分解までギリギリということになります。

このことから考えると人間の体は、朝食をしっかり摂るようにできているといえますね。

ふつうの時間に夕食と朝食を摂ってさえ、このようにギリギリの状態なのですから、朝食抜きダイエットをすると、間違いなく筋肉が分解されます。前日の夕食を夜8時として、次の日は昼の12時に初めて食事を摂るとなると、まるまる16時間は何も口にしていないことになります。

食後11時間以降は筋肉の分解に入ると考えると、
約5時間は、貴重な資源である筋肉が、ブドウ糖に変換されて減少していくということ。

これが毎日繰り返されると、あなたの筋肉量はどんどん減り、基礎代謝が下がることは一目瞭然ですよね?女性は男性と違って、男性ホルモンのテストステロンが少ないので、女性が一旦落ちた筋肉を再度つけることは大変です。ダイエットで痩せるためには、いかに1日3食の習慣を守ることが大切か、お分かりになったと思います。

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