納豆の栄養素

ダイエットに役立つ納豆

納豆は1パック数十円で食べることができる、栄養価の高い食品です。
夕食に添えるだけで、血管を若々しく保って動脈硬化を予防できるのですから、安い保険ですよね?

もちろんダイエットを進めるうえでも、有効な成分がたくさん含まれています。納豆の栄養素で、とくに際立つ成分は以下のようなものです。

  • ナットウキナーゼ ・・・ 血液をさらさらにする血栓溶解酵素。心筋梗塞・脳梗塞を予防
  • 納豆菌 ・・・ 整腸作用により悪玉菌を減らして、肝臓の働きを助ける
  • 大豆イソフラボン ・・・ 女性ホルモン・エストロゲンの代わりになる。骨を強くする
  • 大豆サポニン ・・・ 脂質を燃やしてエネルギーに変え、血管をしなやかにする
  • 食物繊維 ・・・ 水溶性と不溶性の両方を含む。余分なカロリーを排出し、便秘を予防する
  • 植物性たんぱく質 ・・・ トリプトファンはセロトニンの原料となり、食欲抑制に役立つ
  • 不飽和脂肪酸 ・・・ リノール酸とαリノレン酸が悪玉コレステロール値を下げる
  • 鉄分 ・・・ 酸素を全身に送り届ける。植物性の非ヘム鉄

納豆は完全栄養食といわれるように、このほかにも、たくさんの成分が含まれています。
たとえば、食欲抑制に働くレプチンの原料になる亜鉛、高すぎる血糖値や血圧、脂肪を下げてくれるマグネシウム、カルシウムを骨に沈着させやすくするビタミンK2などです。そのほか精神を安定させる「カルシウムやビタミンB12、ギャバ、大豆ペプチド」も豊富です。これらはストレス解消にも有効ですね。

納豆のナットウキナーゼの働き

納豆の栄養素のひとつであるナットウキナーゼは、納豆菌が作り出す酵素です。
その名からも推測がつくように、納豆だけに含有される成分。あのネバネバに多く含まれています。ですから糸を引く納豆であるほど、ナットウキナーゼの量も多くなります。私は夕食時に、いつも100回くらい混ぜてから食べています。

ナットウキナーゼは血栓溶解酵素といわれるように、血液が固まらないようにする作用があります。
それはナットウキナーゼが、血液中でTPAを作る働きを強めるからです。TPAとはなんぞや?と思われたかもしれませんね。人間の体には、もともと血栓を溶かす役割を持つプラスミンという酵素が存在しています。このプラスミンを作り出す、元となる酵素がTPAなのです。TPAは、血管の内皮細胞で作られています。

つまりTPAが多いほど、プラスミンが多く作られて血栓を溶かしてくれるわけです。
そしてナットウキナーゼは、このTPAを作る働きを強めるために、血栓溶解酵素といわれているわけですね。その効力たるや絶大で、医薬品のウロキナーゼよりも血栓を溶かす力は強いといわれています。

納豆に含まれているナットウキナーゼは、血栓を予防してくれるので、血液がさらさらになります。
血流がよくなれば、栄養素や酸素、脂肪酸が、各細胞に速やかに送り届けられます。これはダイエットに有利ですよね?血流がよくなるということは、体温が上がることでもあるので、基礎代謝もアップします。このような作用は黒酢のクエン酸や、たまねぎの硫化アリルにも似ています。(参考・・・体を温める効果について

このように血液をさらさらにしてくれる、納豆の主要栄養素・ナットウキナーゼ。
冒頭で述べたように、もともとは、発酵過程で生まれる納豆菌が作り出す成分なのです。

納豆菌の働き

大豆を発酵させる過程で自然発生する納豆菌は、さまざまな健康効果をもたらします。

  • ナットウキナーゼを作る ・・・ 血栓溶解酵素 (前述したとおり)
  • 整腸作用がある ・・・ 腸内の悪玉菌を減らし、便秘を予防・改善
  • 肝臓の働きを助ける ・・・ 腸内での解毒が、肝臓の負担を軽くする
  • 体内に取り込みにくい成分の吸収率を高める ・・・ カルシウムなどを取り込みやすくする
  • ポリアミンが多い ・・・ 血管若返り成分。血管の炎症と動脈硬化を予防する

納豆菌は、消化されずに大腸まで届きます。そして納豆に含まれるオリゴ糖とともに、善玉菌(乳酸菌)の働きを強めます。それが整腸作用となって、便秘の解消に役立つことになります。(納豆の食物繊維も加わって、効果が倍増します)

それと同時に悪玉菌の働きを抑制し、悪玉菌に毒素を作らせないようにも働きかけます。
つまり納豆に含まれる納豆菌には、毒素排出(デトックス)作用があるわけですね。大腸から毒素を排出してくれるので、肝臓が解毒する作業が減って休まります。その結果、肝臓の解毒能力が回復することに。腸は免疫力を司る場所なので、腸内環境が良くなれば、しぜんと免疫力の向上にもつながっていきます。

動脈硬化の進行

そのほか納豆菌の特徴として、ポリアミンが多いということが挙げられます。ポリアミンは血管若返り成分といわれ、動脈硬化の予防と改善に役立ちます。それは血管の炎症を防ぐ働きがあるからです。

高血圧になると血管に傷がついて、そこに悪玉コレステロールがたまって膨れていきます。これが進行した状態が動脈硬化で、血管内壁が厚くなって狭くなります。そうなると血管が柔軟性を失って、破れやすくなります。

しかしポリアミンを摂取すると、そもそも血管の傷を速やかに修復してくれるわけです。コレステロールがたまる余地がないため、動脈硬化になりづらいということですね。

ところで、前述したTPAは血管内皮細胞で作られます
しかし動脈硬化によって血管が弱ってしまうと、必然的に内皮細胞からのTPAの産生量は減少。その上、弱って傷ついた血管を修復するために、血小板が集まってきます。そうなると、ますます血が固まりやすくなり、血栓が出来やすい環境に。ポリアミンは、このような悪循環を元から断ち切ってくれるわけですね。

納豆に含まれる納豆菌は、内皮細胞を元気にして若返らせ、TPAの産生量を増やします。
しかも前述したように、ナットウキナーゼがTPAを作る働きを強めてくれます。その結果、ますます血が固まりにくくなって、血栓症を予防できるというわけです。納豆はよく混ぜた上で、20分程度放置してから食べるようにすると、ポリアミンが増えることが分かっています。食事の最初に100回くらい混ぜておいて、食事の後半に食べ始めると、あなたの血管はどんどん若返っていくということですね。

納豆の脂肪減少効果

ここまで動脈硬化を防ぎ、血管を若返らせる納豆の効果を中心に解説してきました。
血液がさらさらになれば、脂肪の燃焼効率がアップします。また内臓機能が活性化すれば、新陳代謝もアップすることになります。これらは、もちろんダイエットで痩せるときに有利に働きます。

そのほか、納豆の持つ「脂肪を減らす効果」も見逃せません。
血管を若返らせ、血液をサラサラにしたうえに、脂肪の吸収まで抑えてくれる納豆。まさにダイエット向きの食品といえるでしょう。脂肪の吸収を抑える納豆の成分には、以下のようなものがあります。

大豆サポニン、 ビタミンB1・B2、 不飽和脂肪酸、 食物繊維、 マグネシウム

まず大豆サポニンは、血液中の中性脂肪値を下げてくれます。
脂質を燃やして、エネルギーに変える働きがあるからです。大豆サポニンには、水と油の両方に溶ける性質があります。血管にすでに沈着してしまった悪玉のLDLコレステロールを、石鹸のように洗い流してくれるのです。つまり汚い水道管が、新しくなるわけですね。
この点からも納豆は、動脈硬化の予防に欠かせない食品であることがわかりますね。血管の厚みが薄くなれば、柔軟性を取り戻して、血管がしなやかになります。その結果、高血圧や動脈硬化が改善されることに。

そのほか納豆に含まれるビタミンB1とB2は、血液中のぶどう糖や脂肪の代謝を助けます。
その結果、体脂肪に蓄積されにくくなります。また、納豆に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らしてくれます。リノール酸とαリノレン酸が含まれていますが、とくにn-3系のαリノレン酸に、この作用があります。悪玉コレステロールと中性脂肪の関係は比例するので、血液中の脂肪も減っていくことになります。

納豆は食物繊維も豊富です。水溶性と不溶性が、1:2の割合で存在しています。
水溶性食物繊維は小腸で、余分なコレステロールや脂質を吸着して排出してくれます。また、脂肪を消化する「胆汁酸」まで、吸着して排出してくれます。

胆汁酸は、肝臓で悪玉コレステロールを原料として作られます。小腸で脂肪を消化したあとは、また肝臓に戻り、胆汁酸として再合成されます。ところが食物繊維が、小腸で胆汁を吸収・排出してしまうので、肝臓は血液中のLDLコレステロールから、新たに胆汁酸を作る必要があります。そのため血中の悪玉コレステロールが、どんどん減っていく効果があるのです。そのほか水溶性食物繊維には、小腸内で糖分を包み込み、血糖値の上昇を遅らせる働きもあります。低インシュリンダイエットのような効果を期待できるわけですね。

ミネラルのマグネシウムには、高めの血糖値や血圧、脂肪を下げる作用があるので、ますます脂肪の蓄積を予防してくれます。このように、いろいろな納豆の栄養素が相乗効果となって、あなたの脂肪をたまりづらくしてくれるのです。体脂肪を減らしたいのに、納豆を毎日食べないなんて、損ですよね?健康と美容を守りつつダイエットで痩せるには、納豆が最適の食材だと思います。

納豆の賢い食べ方

納豆は非常に栄養バランスのよい食品ですが、もちろん欠点もあります。食べ方には注意が必要です。
それは以下のような点です。

  • ご飯と一緒に食べる ・・・さらに栄養価が倍増する
  • ナットウキナーゼは熱に弱い ・・・60度で死滅する
  • 納豆にはビタミンB1が少ない
  • 納豆にはビタミンAとCが含まれていない
  • 鉄分は多いが、全体的にミネラルが少ない

納豆はアミノ酸価の高い食品ですが、完全ではありません。そこで、ご飯と一緒に食べると、お互いに不足したアミノ酸を補うことができます。その結果、より多くのアミノ酸を摂取することが可能になります(アミノ酸の補足効果)。筋トレで傷んだ筋肉を修復できるので、筋肉がつき、基礎代謝のアップに役立ちます。

納豆かけご飯

ただし、血栓溶解酵素のナットウキナーゼは熱に弱いので、熱いご飯に納豆を掛けてはいけません。(よくやりますよね?)
納豆掛けご飯にすると、熱々の白米の場合、ナットウキナーゼが死滅してしまうからです。

ですから、納豆と白米を別々に口に運ぶことが、納豆の正しい食べ方なのです。

そのほか納豆には、製造工程の発酵段階で、ビタミンB1が不足してしまうという欠点があります。
もちろん微量なら納豆に含まれていますが、別の食品でビタミンB1を補ったほうがよいでしょう。納豆にニンニクを混ぜると、アリシンという成分が、納豆のビタミンB1を有効利用できるようにしてくれます。ビタミンB1が不足すると、ぶどう糖をうまく代謝できなくなります。すると血中の糖質が、脂肪に変換されやすくなります。アリシンは、たまねぎや刻みネギにも含まれています。

納豆に唯一欠けているビタミンAとCは、納豆に刻みネギを加えることで解決できます。
ネギに含まれる硫化アリルには、コレステロール値や中性脂肪値を下げて、血糖値を正常化する働きもあります。これが納豆の脂肪抑制効果を、いっそう促進することに。さらに、納豆にはミネラルが少ない(ただし鉄分は多い)ので、ミネラルの多い昆布と混ぜる食べ方もオススメ。とろろ昆布は、納豆と相性がよい組み合わせです。そのほか、ミネラルの豊富な「すりゴマ」を振りかけてもよいでしょう。

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