焼き海苔の栄養素

ダイエットに役立つ焼き海苔

海苔は、わかめや昆布と同じく海藻類に属し、「海の野菜」といわれるほど豊富な栄養源です。

海の中で養殖される海苔は、海洋のミネラルをたっぷり吸っているため、人間が必要とするミネラルは、ほとんど含んでいます。そのほか必須ビタミンも、ほとんどすべてが含まれています。つまり焼き海苔一枚を食べるだけで、マルチビタミンやマルチミネラルは必要ないということですね。

海苔の栄養素のおもな成分には、以下のようなものがあります。
海苔に最も多い成分は、たんぱく質と食物繊維です。

  • たんぱく質 ・・・ 海苔の約40パーセント。海藻のなかで最大の含有率
  • 水溶性食物繊維 ・・・ 海苔の3分の1。便秘の解消効果
  • カルシウム ・・・ 吸収を促すマグネシウムも含まれている
  • 鉄分 ・・・ 脂肪の燃焼効率をアップさせる。吸収を促す銅やビタミンCも含まれている
  • 亜鉛 ・・・ 食欲を抑制するレプチンの材料
  • ヨウ素 (ヨード) ・・・ 甲状腺ホルモンの原料。基礎代謝を増やす
  • ビタミンB1、B2、B6、B12 ・・・ エネルギー代謝を高め、昂ぶった神経を鎮静化する
  • ビタミンC ・・・ 抗酸化物質。鉄分の吸収を促進する。ストレスに強くなる
  • ビタミンA ・・・ 粘膜の健康を保つ。ほうれん草の8倍。抗酸化物質のβカロチンも含まれる
  • EPA ・・・ 血栓症を予防して、血液をさらさらにする。脳の血流をよくする
  • タウリン ・・・ わかめの3倍。コレステロール値を下げる。肝機能を高め、心筋を強化する
  • 葉酸 ・・・ 有害なホモシステインを撃退する。海苔のビタミンB6とB12も協力する

そのほかに海苔には、脂質(不飽和脂肪酸)や炭水化物も含まれています。
乾燥したまま食べられるので、持ち運びにも便利です。海苔といえば、現在もっとも多く食されているのは板海苔でしょう。塩分の多い「味付け海苔」よりも、塩分が少ない「焼き海苔」のほうがヘルシーで、オススメ。
焼き海苔1枚は、約6kcalほどの低カロリー食品なので、食べ過ぎても太る心配はありません。まさに、ダイエット向きの食材といえるのではないでしょうか。

焼き海苔のたんぱく質

海苔は海藻類のなかでも、たんぱく質の含有率ではトップクラスです。
海苔の約40パーセントがたんぱく質で、鶏卵や大豆よりも高い含有率を誇っています。何も付けずに、焼き海苔だけを食べても美味しく感じるのは、アラニンやグリシン、グルタミン酸といった、旨みの元となるアミノ酸が含まれているからです。

海苔には、必須アミノ酸や、それ以外のアミノ酸のほとんどすべてが含まれています。
海苔のアミノ酸価は高く、アミノ酸スコアは91となっています。100が満点ですから、いかに焼き海苔が高蛋白源であるかが分かるでしょう。ただし、リジンとスレオニンだけは少ないので、海苔だけに頼ってしまうと、たんぱく質の吸収率が悪くなります。やはり、ほかの食品との食べ合わせが大事になります。

焼き海苔に含まれるたんぱく質で、とくに注目したい成分は、グリシン、トリプトファン、ヒスチジンです。
グリシンには眠りを深くする作用があるため、眠り初めに分泌される成長ホルモンの量を多くします。その結果、脂肪の燃焼量が増大し、筋肉がより多く作られます。肌荒れの解消にも役立ちます。安眠には、海苔に含まれるカルシウムやマグネシウム、鉄分、ビタミンB群も協力して作用します。

トリプトファンは、脳内に入るとセロトニンという物質に変わります。
セロトニンは満腹中枢に働きかけて、食欲を抑制する神経伝達物質。トリプトファンからセロトニンに変わる際に、ビタミンB6とマグネシウムも必要になるのですが、これも焼き海苔の栄養素のなかに含まれています。
ヒスチジンは、体内に入るとヒスタミンとなって、セロトニンと同様に食欲抑制に働きます。

焼き海苔の葉酸パワー

焼き海苔の栄養素のなかで、際立っているものの一つに葉酸があります。
葉酸はビタミンB群の一種で、ビタミンB12とともに赤血球の形成を助ける作用があります。また、胎児の正常な発育にも大切な成分。そんな葉酸ですが、じつは動脈硬化を予防する作用があるのです。将来の生活習慣病を防いで、寿命を延ばしてくれるわけですね。それは体内にある、有害なホモシステインというアミノ酸を撃退してくれるからです。

たんぱく質を摂取すると、そのなかのメチオニンという必須アミノ酸が肝臓に運ばれます。
メチオニン自体、肝機能をアップさせるのですが、肝臓で代謝されるときに、一時的にホモシステインというアミノ酸が生成されます。これは前述したように、体にとって有害な働きをする物質。といっても代謝経路が正常に機能していれば、無害な物質に変換されて消失するようになっています。しかしプロテインなどを摂りすぎたり、葉酸やビタミンB6、ビタミンB12の摂取量が少なくなると、ホモシステインの量がどんどん増えることに。

血液中のホモシステイン

ホモシステインは血液中に入ると、血管壁に衝突して血管を傷つけてしまいます。すると、そこに酸化したLDLコレステロールがたまりやすくなるのです。

またホモシステインには、血小板の凝集を促す作用もあります。
自分で血管壁を傷つけておいて、しかも、血小板を多く呼び寄せるわけですね。すると血管の内壁が厚くなっていき、動脈硬化を促進していきます。しかもホモシステインが増えると、活性酸素も増大するので、LDLコレステロールをどんどん酸化させていきます。

悪玉コレステロールだけでも動脈硬化の原因となりますが、ホモシステインが多いと、動脈硬化をさらに促進してしまうわけです。

このようにホモシステインは、悪玉コレステロールと同様に、循環器系の病気の原因になります。
それだけではなく、そのほかの様々な病気とも関連があるといわれています。血液検査で悪玉コレステロールが少なくても、ホモシステイン値が高いと、将来、循環器系の病気を引き起こす危険があります。簡単に検査で分かるので、一度調べてもらったほうがいいかもしれません。焼き海苔には、ホモシステインを撃退する葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12がすべて含まれています。動脈硬化の予防には焼き海苔といえるでしょう。

そのほか焼き海苔には、タウリンやEPA(n-3系の不飽和脂肪酸)が含まれているので、悪玉コレステロールを減らしてくれます。また水溶性食物繊維が、腸内で余分な脂肪やコレステロールを、吸着して排出してくれます。またマグネシウムが、高めの脂質値を下げてもくれます。まさに焼き海苔は、血液をさらさらに保って、動脈硬化や心臓疾患、脳卒中を予防してくれる食材といえるでしょう。脂肪を少なくしてくれるのですから、もちろんダイエットで痩せる場合にも有効です。

焼き海苔の栄養素は、血管に有害なホモシステインを撃退してくれる!

焼き海苔の効用 ~ その他

焼き海苔の栄養素には前述したように、満腹中枢を刺激するセロトニンの材料となる、トリプトファンが含まれています。また必須アミノ酸のヒスチジンも含まれ、体内でヒスタミンに変化して食欲抑制に働きます。

そのほか海苔をよく噛むことによって、食欲抑制に役立てる方法があります。
これは私が実際に毎日行なっている方法ですが、焼き海苔1枚を交互に折りたたんで、一口サイズにします。すると消しゴムくらいの大きさになり、食べやすくなります。これを口の中に入れてガムのように噛むと、なかなか固く、噛み応えがあります。このようにして食事前に、焼き海苔1枚を時間をかけて咀嚼するのです。
よく噛むと、脳からヒスタミンが分泌され、満腹中枢が刺激されるので、食べすぎを防いでくれます。

海苔を巻いたおにぎり

焼き海苔の栄養素・ビタミンB1には、糖質のエネルギー代謝を促す作用があります。ですからご飯に巻いて食べれば、糖質を効率よくエネルギーに変えてくれます。昔からある、おにぎりとか海苔巻きには意味があったわけですね。海苔と白米は、非常に相性のよい組み合わせといえます。

ちなみに、たまねぎや刻みネギに含まれる硫化アリルと組み合わせれば、海苔のビタミンB1は最大の効果を発揮します。

海苔には、抗酸化物質であるビタミンCやベータカロチンも含まれています。
これらはLDLコレステロールの酸化を防ぐので、悪玉コレステロールに変わることを阻止してくれます。この点からも、前述したホモシステインの撃退作用を補佐することになります。
ちなみに海苔に含まれているビタミンCは、通常のビタミンCとは違って、熱に強いという特徴があります。
海苔を、あつあつのご飯にくるんでも平気なわけですね。長期保存が効くという長所もあります。

海苔には、葉緑素(クロロフィル)という成分も含まれています。
これは海苔の食物繊維と同様に、消化されずに腸まで届き、余計な脂肪などを吸着して排出してくれます。毒素排出効果があるので、デトックスにも有効です。

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