姿勢を正すだけでカロリー消費

姿勢のよい女性

姿勢を良くする・・・たったこれだけのことで、基礎代謝量を今よりも増やすことができます。

どうしても運動が苦手な人や、忙しくてエクササイズの時間が取れない人もいるかもしれません。そんなときは姿勢を正すことを習慣にするだけで、「ダイエットで痩せる運動」の代用とすることが可能です。

もちろん理想は、筋トレや有酸素運動をしっかりこなすことですが、運動する時間がないからといって何もしないよりはいいはずです。
姿勢を正して仕事をするだけで消費カロリーが大きくなるので、ダイエットに役立ちます。

姿勢を正すことのメリットは、以下のようなものです。

  • 消費カロリーがアップする
  • コアマッスルが強化される → 基礎代謝のアップ
  • 内臓が圧迫から開放される → 基礎代謝のアップ
  • 褐色脂肪細胞が活性化される → 脂肪燃焼の促進
  • バストアップ効果がある
  • ストレスが解消される

ただ姿勢をよくするだけで、これだけの効果を得られるのですから、やらないともったいないと思います。

消費カロリーのアップ ~ コアマッスル

姿勢を正すと背筋(正しくは脊柱起立筋)を使うので、猫背よりは間違いなく消費カロリーがアップします。
姿勢を良くすることで得られる筋肉は、姿勢の保持のために使われます。これは表面からはよくわからない、内部にある筋肉で、コアマッスル(深層筋)といいます。インナーマッスルとも呼ばれます。

コアマッスルのダイエット効果は高く、ここを鍛えると、基礎代謝が現在よりも20パーセント向上するといわれています。脊柱起立筋を鍛えるだけで、毎日ジョギングを1時間しているのと、同等の消費カロリーを期待できるわけです。コアマッスルは体の内部に隠れて見えないため、いくら鍛えても外からは分かりません。まさに、ダイエットで痩せたい女性に最適。ピラティスやヨガは、このような筋肉を発達させる運動になります。

姿勢を正しているときは、もちろんカロリーを消費しますが、それだけではありません。
いったん背筋が強化されれば、ソファーにゆったりしているときでも、睡眠中でも、発達した脊柱起立筋がカロリーを消費してくれるようになります。つまり姿勢を良くする習慣をつけるだけで、24時間、多くのカロリーを消費する体になれるということですね。

ちなみに、そのほかのコアマッスルを鍛えるエクササイズとしては、片足立ちでのバランス運動があります。
1日1回、片足立ちになって、30秒から1分くらいバランスを取ろうとするだけでも、コアマッスルが鍛えられます(もちろん左右の足で行います)。テレビを見ている時間や、歯磨きタイムを利用してみてはどうでしょうか?

バランスボールでのエクササイズ

このようなバランス運動は、バランスボールを利用することで、いろいろなバリエーションが楽しめます。
バランスボールの上に座ってデスクワークをすれば、その間ずっとバランスを取っていることになります。

たんに座っているだけで、無意識のうちにバランスを取ろうと体が反応します。そのつもりではなくても、体が勝手に運動するわけですね。コアマッスルが刺激されるほか、骨盤矯正効果も期待できます。

そのほか上の写真のように、バランスボールの上に仰向けになれば、背すじがストレッチされて気持ちがいいものです。背すじを伸ばすストレッチは、姿勢を正すための基本です。このように、いろいろな使い方があるので、使っていて飽きません。しかも置いておくだけで、ちょっとしたインテリアにもなります。

* 姿勢をよくすることで鍛えられる、コアマッスルである脊柱起立筋は遅筋といって、持久力にすぐれています。このような筋肉は、脂肪酸をエネルギー源とします。いっぽう、見るからに筋肉隆々の背中の筋肉は速筋といって、パワーにすぐれています。こちらは、おもに糖質をエネルギー源にする筋肉。ですから姿勢をよくすれば、「脂肪を多く燃焼できる筋肉」を手に入れられる、ということになります。

内臓が圧迫から開放される

姿勢を正すと、体の中にある内蔵が、圧迫から開放されるというメリットがあります。
反対に四六時中、猫背の姿勢でいると、かなり内臓が圧迫されているわけです。

猫背だと、まず肺が縮まって、肺活量が少なくなります。
肋骨が、つねに肺を上から押さえつけているので、呼吸が浅くなって十分な酸素を取り込めないわけです。これが習慣になると、脂肪の燃焼効率に影響してきます。脂肪の燃焼は、細胞内で酸素と脂肪が反応して行われるからです。少ない酸素量では、脂肪酸もあまり燃えません。姿勢をよくするだけで、肺が大きくふくらむため、たくさんの酸素を取り込めるようになります。

そのほか姿勢が悪いと、お腹のなかにある胃や大腸、小腸も圧迫を受けます。
すると消化不良を起こしたり、便秘につながる危険があります。姿勢が悪いだけで大腸の働きが低下して、ガスがたまり、下腹ぽっこりの体型に。お腹が出る原因には、内臓脂肪や皮下脂肪もありますが、大腸の下垂も原因の一つとして挙げられます。ガスがたまれば全身に毒素が回って、肌荒れなどの要因になります。

以上のように姿勢を正すだけで、内臓が正しい位置に収まるようになり、圧迫から開放されます。
そうすると内臓の血行がよくなるので、代謝が活発になって、脂肪の燃焼効率がアップします。内臓が不調だと、どうしても脂肪が燃えにくくなります。反対に、つねに内臓が活性化していれば、基礎代謝のアップにつながり、ダイエットで痩せやすい体質になるわけですね。

褐色脂肪細胞が活性化される

姿勢を正すと、全身にわずかしかない褐色脂肪細胞を活性化することにもなります。
脂肪細胞というと悪者のイメージがありますが、褐色脂肪細胞は言ってみれば善玉の脂肪。それに対して、ため込む働きをするタイプを白色脂肪細胞といいます。たまっては困る脂肪ですね。

褐色脂肪細胞は白色脂肪細胞に働きかけて、脂肪を燃焼するように促します。
体温を保持したり、食べたあとに体が温まるのも褐色脂肪細胞の働き。ですから褐色脂肪細胞は多いほうがいいですし、活性化させたほうが白色脂肪細胞が燃焼しやすくなります。そして、このような善玉の脂肪を活性化させるキッカケが、姿勢を良くすることなのです。

背中の褐色脂肪細胞

どうして姿勢を正すと、褐色脂肪細胞が活性化されるのでしょうか?それは褐色脂肪細胞は、肩甲骨周辺や首の後ろ側、
わきの下という、背面部に多い
からです。

姿勢を正して、肩を後ろに引くような姿勢を取れば、肩甲骨周辺の筋肉や脇の下が刺激されます。そうした理由から、姿勢を正すことは褐色脂肪細胞の働きをよくするというわけです。その結果、運動していないときでも消費カロリーが増えていくことになります。

ちなみに褐色脂肪細胞は、寒冷刺激によっても活性化するといわれています。
たとえば冷たいシャワーを、首の後ろや背中にかけると効果的。褐色脂肪細胞は、このようにダイエットに必要不可欠ですから、油抜きダイエットで脂肪をカットしすぎると作られなくなります。体内で作られない必須脂肪酸をしっかり摂ることが大切です。必須脂肪酸のDHAやEPA(オメガ3)は、青魚に多く含まれています。

姿勢をよくする具体的な方法

さて姿勢を実際によくするには、ちょっとしたコツがあります。
今まで猫背だった人が、いきなり姿勢をよくする習慣をつけようとしても、背中が痛くなってきたり、おっくうになることがあります。そこで、次のようなことがポイントになります。

  • 背すじを伸ばすストレッチを1日1回行なって、柔軟性を高める
  • ヒジを引くエクササイズで、背中に筋肉をつける
  • 行動の最初だけ意識してみる
伸びをする女性

曲がった背骨を真っ直ぐにするために、まずは写真のように、うつ伏せになって大きく伸びをしてみましょう。

立ったままグーッと伸びをしたり、上体をそらせる運動も有効です。ポイントは、伸ばした状態で止めること

急激に反動をつけると、背骨を傷めてしまいます。決して無理をせずに、10秒間くらい静止してみましょう。このとき呼吸は止めずに、普通に息をするようにします。

そのほか朝起きたときに、枕を背中のまん中あたりに敷いて、気持ちよく背すじをストレッチしてみましょう。
目がパッチリ覚める効果もあります。

つぎは背筋、とくに肩甲骨周辺の筋肉を鍛える動作です。
姿勢がよくならない原因として、背骨が曲がっているということもありますが、それよりも背中の筋肉の弱体化が関係しています。その証拠に、背すじが曲がった老人でも、布団に仰向けになると、背すじがまっすぐになったりします。

猫背の改善のために、ヒジを後ろに引くエクササイズをしてみましょう。
まずは、ヒジを胸元まで上げます。そのままゆっくりと胸を張るようにして、ヒジを肩甲骨のほうに持っていくだけです。ポイントは「ゆっくり」行い、それ以上行かなくなったら「7秒ほど静止する」ということ。これを2~3セット行います。このように静止する筋トレをアイソメトリクスといいます。スポーツジムにある(胸を鍛える)バタフライのマシンのように、腕をゆっくりと後ろに引いていくイメージです。

以上のように背骨の柔軟性アップと、背中の筋力強化を日課にすれば、姿勢を正すための「基礎体力」が作られます。そうなれば、ふだんでも楽に背すじを伸ばせるようになります。あとは、いかにして習慣化するか、という問題ですね。

姿勢を正す習慣をつけるコツは、「このときに姿勢をよくしよう」と決めておくことです。
そうすれば、1日中やり忘れていた、ということもありません。たとえば、デスクに向かった最初だけは、必ず姿勢をよくしよう!などです。いつのまにか姿勢が悪くなっていても、いいのです。気づいたら、また姿勢を正せばよいのですから。トイレなどで席を立ち、また戻ってきてデスクに向かったときも、姿勢を正すわけです。

いったん習慣になってしまえば、最初だけではなく、そのあともずっと無意識に持続できるようになります。
気づいたら、姿勢がよくなっていた、という感じですね。そうなるために、とくに最初だけを意識するわけです。今日から姿勢をよくする習慣をつけて、脂肪をたくさん燃焼できる体質を手に入れましょう。

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