エネルギー代謝とは?

エネルギー代謝とは、「摂取した食べ物」と「酸素」を、細胞内のミトコンドリアという小器官の中で反応させ、活動のためのエネルギーを作り出すこと。もっとも使いやすいエネルギーはブドウ糖であり、これは脳と赤血球にとって唯一の栄養源。脂肪基礎代謝に多く使われ、長期の蓄えが効くことが特徴。たんぱく質もエネルギー源にすることは可能だが、そのほとんどは体の構成要素になる。

車が、ガソリン(燃料)と酸素を反応させて動力を生み出すように、人は栄養素と酸素を、細胞内で反応させて動力を生み出している。単に「代謝」という言葉で語られることが多いが、代謝にはエネルギー代謝のほかに新陳代謝もあり、意味が異なるので、きっちり区別すべき。(「代謝」の正確な意味は、新しい栄養素を取り込むと同時に、老廃物を排出することを指す)

食べ物を活動のためのエネルギー源にするには、そのままでは大きすぎて燃料にはできない。
そこで、まずは咀嚼によって大雑把に噛み砕く(このとき唾液内のアミラーゼが、炭水化物をある程度分解)。次に胃の中では、たんぱく質が、消化酵素(加水分解酵素)によって分解される。小腸では、さらに細かくなり、アミノ酸・中性脂肪、ぶどう糖にまで分解される。最小の単位まで分解された栄養素は、小腸壁から吸収されて血管内に放出され、筋肉細胞や脂肪細胞に取り込まれる。

最終的には、筋肉細胞や褐色脂肪のミトコンドリア内にあるTCA回路(クエン酸回路)において、ATP(アデノシン三リン酸)が作られる。ATPは、全身のどこでも使用可能な、エネルギーの通貨のようなもの。

ブドウ糖のエネルギー代謝には、ビタミンB群(とくにB1やB2)、クロム、亜鉛、セレンなどのビタミン・ミネラルが関わってる。そのほかCoQ10アルファリポ酸が、糖質のエネルギー代謝を促進する。もしこういったビタミンやミネラル、補酵素が不足すると、ぶどう糖を筋肉にうまく取り込めなくなる。そうなると、行き着く先は脂肪細胞しかなくなり、脂肪がたまりやすくなる
またインスリンの働きが悪いと、ぶどう糖を筋肉細胞内に取り込めないだけではなく、脂肪細胞にも行けなくなる(血管のなかで袋小路になる)。その結果、高血糖になり、糖尿病の危険が出てくる。

脂肪のエネルギー代謝に関しては、クエン酸やL-カルニチンが大切な役割をになっている。
これらが不足すると、血液中に脂質成分があふれてしまい、脂質異常症となって血液がどろどろになる。
そうなると血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞の危険が出てくるため、注意を要する。

ワンポイントアドバイス
エネルギー代謝は、酸素と栄養素のどちらが欠けても、うまくいかなくなります。
酸素を体内に取り込むには、肺で呼吸をする必要がありますが、そのさい鉄分や銅といったミネラルも必要です。赤血球のヘモグロビンの成分は鉄であり、鉄があってこそ酸素と結合できるのです。銅には、鉄分をヘモグロビンに渡す役割があるので、同様に重要な成分。

なお、排気ガス中にある一酸化炭素は、酸素の代わりにヘモグロビンと結合してしまいます。
そうなると酸素の取り込み量が減って、エネルギー代謝が滞ることに。交通量の多い道路わきを走っている人は要注意。

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