抗酸化物質とは?

活性酸素を無毒化してくれる成分が、文字通り抗酸化物質。
体内で作られるSOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)やカラターゼといった「抗酸化酵素」よりも強力であり、その働きを補佐する。体内では合成されないため、食事から摂取する必要がある。

抗酸化物質としては、水溶性のビタミンC(*脚注)、脂溶性のビタミンE、ビタミンA(ベータカロチン)が有名。
セレン、マンガンといったミネラルも、抗酸化力を持っている。そのほか、植物に含まれるファイトケミカルにも、多くの抗酸化物質が含まれている。ファイトケミカルとは、植物が紫外線からの酸化を防いだり、魚介類が外敵から身を守るために必然的に作られる成分。このようなものを食事から摂取することによって、人間の体内ではけっして作られない、強力な抗酸化物質を摂り込むことができる。

このファイトケミカルには、ポリフェノールに属するアントシアニンやゴマリグナン、カテキン、ケルセチンといった抗酸化物質がある。そのほか、カロテノイドに属するルテインやリコピンなども、抗酸化物質として働く。

じつは体内では、微量ながらメラトニンという強力な抗酸化物質が作られている。
ただし、このホルモンは1日中分泌されているわけではないので、この成分だけに頼るわけにはいかない。
メラトニンは、必須アミノ酸であるトリプトファンが変化した成分。本来の働きは、脳の松果体から分泌されたあと全身に回り、眠気をもたらす時報お知らせホルモン。朝日を浴びてから約14時間後に、分泌を開始する。

抗酸化物質は大きく分けて、水溶性と脂溶性がある。
水溶性のタイプ(ビタミンCやポリフェノール)は、油脂には溶けないため、水分の多い細胞質内や細胞外で活躍する。それに対して、脂溶性のタイプ(ビタミンEやカロテノイド)は、脂質が多い部分(細胞膜やLDLコレステロールの内部)で、抗酸化作用を発揮する。

なかには、水にも油にも馴染むアルファリポ酸という成分もある。
アルファリポ酸には、ビタミンCの400倍もの抗酸化力があるといわれている。他の抗酸化物質が酸化されると、駆けつけて元の状態に還元する。強力な抗酸化物質としては、アルファリポ酸のほかに、カテキン(緑茶の成分)やプロトカテキュ酸たまねぎの成分)などがある。

ちなみにビタミンEの特徴として、自身が犠牲になって酸化されることによって、他の酸化されやすい細胞膜などを守っている。しかし酸化されたままだと、かえって酸化反応を促進してしまう弊害がある。そこでビタミンE単体で摂取するのではなく、同時にビタミンCやCoQ10(コエンザイムQ10)、アルファリポ酸を摂取することが大切。とくにCoQ10には、酸化されたビタミンEを元に戻す作用がある。

* ビタミンCとカテキンは緑茶に、ビタミンEはアーモンドに多く含まれている

ワンポイントアドバイス
抗酸化物質を食事から摂り入れることも大切ですが、ベースとなる「抗酸化酵素」の働きを最大限高めることも重要です。ミネラルの亜鉛は、抗酸化酵素の材料となるため、まずはしっかりと摂取したいところです。

このページでご紹介している「抗酸化物質」さえ摂っていれば安心ということではなく、まずは栄養バランスのよい食事を心がけることが大切ですね。そうすれば、自然と緑黄色野菜や果物から、抗酸化物質を摂取できます。その上で緑茶を飲むようにしたり、CoQ10やアルファリポ酸などのサプリメントを補助的に利用するとよいと思います。

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